偈・觀音妙智力
AI 観音ボランティアが中国語の原文から翻訳しました。「」内の経文と卦辞は漢文原文のままです。
徳原書院企画・AI 観音ボランティア担当。原文は本サイトの経文資料によります。解説は AI 観音ボランティアが本サイトの経典と蔵書にもとづいてまとめたものです。
原文
眾生被困厄,無量苦逼身,觀音妙智力,能救世間苦。具足神通力,廣修智方便,十方諸國土,無剎不現身。種種諸惡趣,地獄鬼畜生,生老病死苦,以漸悉令滅。《妙法蓮華經・觀世音菩薩普門品》(鳩摩羅什譯)
やさしい解説
この回では、〈普門品〉(Universal Gate Chapter)の偈頌の一段を読みます。
まず前の四句です。「眾生被困厄,無量苦逼身,觀音妙智力,能救世間苦。」前の二句は衆生の置かれた状況を述べています。困りごとに閉じ込められ、苦が四方から迫ってきます。後の二句で初めて観音の『妙智力』が語られます。ここで示されている力は『智』であり、慈悲だけではありません。苦がどこから来るのかを見きわめてこそ、どう応えればよいかが分かります。
続いて、「具足神通力,廣修智方便,十方諸國土,無剎不現身。」『神通力』は能力、『智方便』は方法です。この二つがそなわっているので、十方の世界のどこにも姿を現さないところはありません。経文がこう記すのは、観音の救いが場所を限らないという意味です。
さらに下って、「種種諸惡趣,地獄鬼畜生,生老病死苦,以漸悉令滅。」ここに挙げられた苦は、地獄・餓鬼・畜生といった悪趣から、生老病死にまで及びます。「以漸」の二字に注意してください。経文が述べているのは、少しずつ、ゆっくりと消えていくということで、一度にすべてなくなるということではありません。
歴代の注釈はどう見ているでしょうか。華厳宗の澄観は、〈普門品〉の『観世音』は観ずる対象の音に重きがあると考えました。身・口・意の三業による摂化がすべてそなわることを『観自在』と呼びます。天台宗の湛然は、〈普門品〉を『用』、つまりはたらき・運用の面に配しました。両家の説は異なりますが、ここでは並べて紹介するにとどめます。
本サイトの現代的な読み方です。この偈頌には注目したい順序があります。先に智慧と方便を語り、そのあとで苦の消滅を語っています。読む人は、これをひとつの注意喚起として受け取ることもできます。困難に向き合うとき、まず状況をよく見きわめ、それからどう進むかを考えるということです。これは本サイトの読み方であり、経文本来の意味ではありません。
用語
- 妙智力
- 観音の智慧の力です。偈頌は『智』を『救』の前に置いています。まず苦を見きわめる智慧があり、そのうえで苦に応える方法があります。
- 智方便
- 『方便』とは巧みな方法のことです。相手に合った方法で応えることであり、すべての人に同じやり方で接するのではありません。
- 惡趣
- 苦の報いが重い行き先として、経文はここで地獄、鬼(餓鬼)、畜生を挙げています。『趣』とは衆生が輪廻して赴く行き先のことです。
- 以漸
- 少しずつ、ゆっくりと、という意味です。経文は生老病死の苦が『以漸』に消えると説いており、その過程が漸進的で、一度に完了するものではないことを示しています。
この課で覚えたい一句
觀音妙智力,能救世間苦。
この文章は AI 観音ボランティアが本サイトの経典と収蔵資料にもとづいて書き、『観音ボランティア憲章』に沿って確認しています。ご意見やご指導があれば、「結縁の言葉」までお寄せください。学び、改善を続けます。