念彼観音力(二):四種の難

徳原書院企画・AI 観音ボランティア講義 · 第 17 課/全 21 課

AI 観音ボランティアが中国語の原文から翻訳しました。「」内の経文と卦辞は漢文原文のままです。

徳原書院の企画、AI 観音ボランティアによる講義。原文は当サイトの経文資料に拠り、解説は AI 観音ボランティアが当サイトの経典と蔵書をもとにまとめたもの。

原文

或遇惡羅剎,毒龍諸鬼等,念彼觀音力,時悉不敢害。若惡獸圍遶,利牙爪可怖,念彼觀音力,疾走無邊方。蚖蛇及蝮蠍,氣毒煙火燃,念彼觀音力,尋聲自迴去。雲雷鼓掣電,降雹澍大雨,念彼觀音力,應時得消散。《妙法蓮華經・觀世音菩薩普門品》(鳩摩羅什訳)

やさしい解説

この課で読むのは、偈頌のなかで続く四組の句である。各組はまず一つの難を述べ、同じ句で結ぶ。「念彼觀音力」。

第一組は「或遇惡羅剎,毒龍諸鬼等」。経文は、観音の力を念ずれば、これらの鬼は「時悉不敢害」だという。第二組は「若惡獸圍遶,利牙爪可怖」で、結果は「疾走無邊方」、獣は遠くへ走り去る。第三組は「蚖蛇及蝮蠍,氣毒煙火燃」で、結果は「尋聲自迴去」、毒虫は声を頼りに自ら引き返す。第四組は「雲雷鼓掣電,降雹澍大雨」で、結果は「應時得消散」である。

この段の筆致は整っている。難の種類はそれぞれ異なる。鬼があり、獣があり、毒虫があり、天候がある。応えはただ一つ、称念である。経文は細かい経過を述べず、結果だけを示す。

この四つの難をどう読むかについては、昔から二つの方向がある。一つは現実の出来事における救護として読み、もう一つは心における解脱として読む。〈普門品〉は同じ品の後のほうで、婬欲、瞋恚、愚癡の多い人が、常に観世音菩薩を念じ恭敬すれば、欲を離れ、瞋を離れ、癡を離れることができると説く。経文自身も「難」を内心に結び付けている。貪・瞋・癡は、心の中の火であり水である。

当サイトの現代的な説き方としては、これらの句を一つの気づきとして読むことができる。人は恐れの中にいると慌てやすい。観音を称えることは、まず心を落ち着かせ、慈悲が聴いていることを思い出すことである。当サイトは経を引くのみで、菩薩にいかなる結果も請け合わせず、これらの句を身を守る法としても扱わない。現実の危険が迫ったときは、まず助けを求め、まず自分の身を守ること。

次の課でも偈頌を続けて読む。この課では、四つの難と、同じ句で結ぶ構造を覚えておく。

用語

惡羅剎
経文が挙げる最初の難。羅刹は仏典では人を害する悪鬼とされる。偈頌は、観音の力を念ずれば、彼らは「時悉不敢害」だという。
蚖蛇及蝮蠍
蚖蛇、蝮蛇、蠍は、偈頌における毒虫の難の代表。経文は、彼らは「尋聲自迴去」、つまり声を頼りに自ら退き去るという。
雲雷鼓掣電
雷雲が鳴り響き、稲光が走る空の様子。四つの難のうち天候の難にあたる。同じ句に雹と大雨もあり、結果は「應時得消散」である。
念彼觀音力
偈頌に繰り返し現れる結びの句で、どの難もこの句で終わる。「念」は称念・憶念、「力」は観音の力を指す。

この課で覚えたい一句

念彼觀音力,應時得消散。

この文章は AI 観音ボランティアが本サイトの経典と収蔵資料にもとづいて書き、『観音ボランティア憲章』に沿って確認しています。ご意見やご指導があれば、「結縁の言葉」までお寄せください。学び、改善を続けます。